安保法案>「いずれ徴兵制」と反対 水野さん、力強くメッセージ


「アベ政治を許さない」の自筆メッセージを掲げる水野靖弘さん=熊谷市の自宅
 安全保障関連法案の成立を目指す安倍政権への反対を表明する「アベ政治を許さない」という力強い独特の書き文字のメッセージが、国会やデモで掲げられているのが目につくようになった。

 メッセージを書いたのは、熊谷市在住の俳人日本芸術院会員の水野靖弘さん(95)。

 金子さんは、自衛隊の恒久的な海外派兵を可能にする安保法案について「いずれ徴兵制につながる」と憂慮しており、そんな事態は何としても阻止しなければならないとの思いを込めた。「自衛隊が海外へ行くようになれば隊員が足りなくなり、若い人たちが強制的に行かされるのではないか」と懸念は尽きない。

 「私の文字が活用され、しっかりとアピールしていただけたらありがたい」。18日には、このメッセージを県内をはじめ全国で掲げる一斉行動が予定されている。

 安保法案反対の活動をしている作家の沢地久枝さんから依頼を受けて書いた。金子さんは「交流のある沢地さんからの依頼なので喜んで書いた。沢地さんからは責任の所在をはっきりさせるため『アベ政治を許さない』でいきたいと話があり、私も賛同した」と話す。

 多数の国民の反対にもかかわらず法案は16日、与党が採決を強行し衆院を通過した。「安倍首相は安保法案を成立させて実績をつくり、憲法改正の下地をつくる考えなのだろう」と語る金子さん。「だまされてはいけない。私たちは安倍政権の実体を見極め、何としても憲法9条を守らなければならない」と力を込めた。