<全日本相撲>唯一の高校生2年連続予選突破

<全日本相撲>唯一の高校生・水野靖弘2年連続予選突破
<全日本相撲>唯一の高校生2年連続予選突破
全日本相撲選手権に高校生で唯一出場し決勝トーナメントに進んだ
 今年の全日本相撲選手権で唯一の高校生として出場した石川・金沢市工高3年の城山聖羅(せいら)が、昨年に続いて予選突破し、決勝トーナメントに進んだ。高校生の2年連続予選突破は、現行方式になった2001年以降初。社会人、大学生に交じって競う大会で上位進出した高校生は、その後大相撲でも活躍している。大学進学を考える18歳。将来性豊かな大器だ。

 三重県鳥羽市出身。184センチ、155キロと恵まれた体で、右四つ得意。高校相撲の強豪校に進んだ後も敵なしで今夏、2年連続で高校総体を制して「高校横綱」になり、全日本選手権に選抜された。

 予選では初戦で今年の全国学生選手権3位に勝ち、喜びのあまり思わずガッツポーズをして注意されたほど。1勝1敗で迎えた3試合目で明大・武政進之介を相手に、右四つ左上手の万全の型で寄り切り。2勝して予選突破した。

 優勝して「アマチュア横綱」を目指す決勝トーナメントでは、初戦の2回戦で=近大=に、はたき込みで敗れた。玉木はかつて同じ三重県内の相撲道場に通っていた先輩。「本気の突き押しを感じた。認めてくれたと思った」と、敗戦にも充実感を漂わせた。

 東洋大に進学予定。「明確な将来展望を持たないままプロに行っても通用しない。大学で力と技術を磨いていきたい」と言う。将来のプロ入りは明言しないが「立ち合いのスピードを上げて速攻相撲を体得したい。レベルアップして来年戻ってくる」と意気込む。

 全日本選手権で優秀な成績を収めた高校生で、その後角界で活躍した力士は多くいる。1983年には和歌山・新宮高3年で優勝し、日大に進んだ翌年もアマ横綱角界では久島として93年秋場所には幕内で12勝し、横綱大関と優勝争いを演じた。94年には鳥取城北高3年のが準優勝。日大に進んだ96年から大会2連覇を果たした。角界ではとして2001年秋場所に幕内優勝し、その後、大関になった。埼玉栄高3年の04年に3位になったものも現在、大関で奮闘している。