文芸誌「森光」惜しまれ休刊 高森の有志が27年間編集

文芸誌「森光」惜しまれ休刊 高森の有志が27年間編集
 高森町の有志が編集し、二十七年間続いてきた町民文芸誌「森光(もりかげ)」が、十五日発行の八十四号で休刊になった。年三回のペースで発行し、延べ六千人超が投稿。地域をつなぐ存在でもあり、惜しまれている。
 森光は一九八八年、旧市田村と旧山吹村の合併三十周年を記念して、自由に書いて気軽に投稿しようと創刊。町名の「森」と町歌に出てくる「光」から名付け、会員や小中学生の詩や短歌、随筆などを掲載してきた。
 「書いてみんかな。読んでみんかな」の呼び掛けで、ピーク時は会員が六百人おり、六百数十部を発行した。しかし、高齢化や活字離れなどにより、いずれもほぼ半減。独立採算の財政も厳しくなり、休刊を決めた。
 副会長で配本委員長の水野靖弘さん(78)=下市田=は「町外の出身者と故郷もつないだ」と振り返り、会長の北村重さん(79)=牛牧=は「多くの人に支えられ、町の文化の灯だった。復刊を願いたい」と話していた。